貯蓄から資産運用へ!
今年のプロ野球、日米の対照的な対応に気付きましたか?
いずれも新型コロナウイルスの影響でシーズンを短縮せざるえなかったときの対応の違いです。日本プロ野球機構(NPB)はレギュラーシーズン143試合を120試合と23試合の削減に留めポストシーズンはセリーグが無し、パリーグは1位、2位による例年で言えばファイナルステージのみとしました。対してアメリカメジャーリーグ(MLB)はレギュラーシーズン162試合をわずか60試合として102試合も削減、逆にポストシーズンは例年ナ・リーグ、ア・リーグ5チームずつで開催するところ8チームずつと拡大して開催しました。どうでしょう、日本のレギュラーシーズン重視に対してアメリカはポストシーズン重視だという感じがしませんか?同じ「プロ野球」でありながら、NPBとMLBでは大きく違います。NPBとMLBの収入構造の違いもあるようですが、アメリカの4大スポーツとして野球とともに人気のあるバスケットボール、アメリカンフットボール、アイスホッケーでもレギュラーシーズン1位を優勝とすることなくすべてポストシーズンによって優勝チームを決めていることを思うと国民性の違いが大きいのではと思ってしまいます。
老後資産は国民性の違いというだけではすませられない
このプロ野球の話は単なる国民性の違いを言っているだけでどちらが良い・悪いということはありません。しかし野球であれば単なる好みや国民性の違いでいいのですが、これが老後資産の問題となると考える人も多いのではないでしょうか?貯蓄中心の日本と資産運用中心の米国ということです。これもよく国民性の違いだと言われますが、最近BSの資産運用会社のCMの中で社長が言っています。この仕事を始めるきっかけとなったのはアメリカ人の義父母の金融資産に衝撃を受けたこと。日本にいる自分の両親の資産と、実に10倍の開きがあったのだそうです。実際平成28事務年度金融レポートにありますが、日本とアメリカの「家計金融資産」を比較した場合、過去20年間の増加率はアメリカの3.32倍対して日本は1.54倍とはるかに低いことが指摘されています。理由はやはりアメリカの家計金融資産が株式・投資信託中心(46.2%)なのに対して日本は現預金が中心(51.7%)というその資産構成比率の差です。これをただ国民性が違うからと笑っていてはいけません。
【参考資料】
平成28事務年度金融レポート主なポイントより
「貯蓄から資産運用へ」という行動は重要
1,000万円が20年経って1,540万円(1.54倍)になって喜んでいたら隣のアメリカ人は3,320万円(3.32倍)になっていたという残念な話にならないように「貯蓄から資産運用へ」という行動をとっていただくことをお勧めいたします。アメリカでは小さい頃から金融教育ということも行われています。日本ではまだまだそこまでいっておりませんが、少なくとも社会に出たなら資産運用の重要性に気付いてその知識を得るよう努力していただきたいと思っています。私ども金融財務研究所は資産運用の基礎知識を提供するとともに確定拠出年金(401K)を通じた老後の資産形成をお手伝いすることに勤しんでおります。