マッチング拠出とiDeCo
加入できるのできないの?
先日企業型確定拠出年金制度(DC)を導入(弊社が担当ではありません)している某企業にお勤めの方からご相談がありました。勤務先の企業型確定拠出年金制度(DC)は全員加入型でオプションでマッチング拠出があり、自分はマッチング拠出を利用しているが個人型確定拠出年金制度(iDeCo)にも加入できるかという内容でした。結論から申し上げますと、個人型確定拠出年金制度(iDeCo)への加入はできません。マッチング拠出を利用されてる方は個人型確定拠出年金制度(iDeCo)との併用はできないということです。
まだ居る個人型確定拠出年金制度(iDeCo)に加入できない方
2017年1月から主婦や公務員もiDeCoに加入できるようになったり、昨年10月から企業型確定拠出年金制度(DC)とも併用できるようになり全国民(年齢20歳以上~65歳未満)が個人型確定拠出年金制度(iDeCo)に加入できるようになったように感じますがまだ加入できない方がいらっしゃるのです。
マッチング拠出とは?
弊社がお勧めしている選択制の企業型確定拠出年金制度(DC)ではなく、企業が掛金を負担してくれる全員加入型の企業型確定拠出年金制度(DC)というものがあります。全員加入型という通り全従業員が加入対象で掛金は企業が負担するという仕組みです。その制度にオプションで設定できるのがマッチング拠出です。オプションなので設定されてない企業もありますが、これは会社の掛金と同額までを従業員さんが自らの意思(任意)でお給料の中から負担するというものです。弊社推奨の選択制確定拠出年金制度(DC)と似ておりますが違いが多々あります。マッチング拠出及び選択制との違いにつきましては2年前のブログに紹介しておりますので詳しくはそちらを参考にしてください。
【参考ブログ:マッチング拠出と選択制DCの違い】
https://kinzai-fk.com/2022/01/
では今回のアドバイス
今回ご相談者のケースではマッチング拠出の掛金が現在約5,000円程度(MAX)、元々の相談内容が老後の積立を増やしたいので個人型確定拠出年金制度(iDeCo)への加入を検討しているとのことでした。私が申し上げたのは「マッチング拠出を止めて個人型確定拠出年金制度(iDeCo)に加入すればMAX20,000円まで積み立ては可能になるので約15,000円程度掛金を増やすことができます。但し、マッチング拠出と違って別途事務手数料が掛るのでそのことはご検討の際考慮してください」ということです。マッチング拠出を利用したまま老後の資金を更に増やすにはNISAや民間の生保積立などの選択肢もあるとは思いますが、税的メリットを考えるとやはり個人型確定拠出年金制度(iDeCo)は魅力的で最大限に利用したいところです。