9月から厚生年金保険料の上限が上がります!
厚生年金保険料の上限が上がるってどういうこと?
来月9月から厚生年金保険料の上限が引き上げられます。8月13日の新聞記事にも出ていました。現在厚生年金保険料の上限は月額60.5万以上で保険料算出に使う標準報酬月額が62万円。その62万円に18.3%の料率を掛けて保険料が算出され本人と会社で1/2ずつ負担しています。これが9月から月額63.5万円以上の方の標準報酬月額が65万円となります。月額63.5万円以上の方とその方たちが所属する会社にはまた負担が増えることとなりますよね。記事によりますと2017年末時点で標準報酬月額62万円に該当している加入者は約290万人で、この大部分は負担増しとなるようです。
負担増しは将来の年金額も多くなるのでは?
計算してみますと負担する保険料は上がった3万円(62万円⇒65万円)に18.3%を掛けた金額月5,490円が本人と会社合わせての負担増しとなります。しかし役員や従業員個人からしますと将来受け取る年金が増えると前向きにとらえる方もいらっしゃるかもしれません。記事によりますと将来の年金が年間8万円ほど増える(20歳~40年間納めた場合)とのことです。ここで考えてみてください。負担増しは40年間で約264万円、毎年増えた年金約8万円をもらって約264万円を取り戻すには33年の月日を要することとなります。65歳から年金をもらい始めたとして数字上は98歳まで生きないといけないという計算になります。また将来の保険料や年金額というのは確定ではないことも皆さんご存知のことかと思います。前回のブログで紹介しました記事が言うところの少子化と長寿化の進展で年金財政は今後さらに逼迫するとするならば不安要素も多々ありますよね。もちろん厚生年金保険は老齢年金だけでなく遺族年金や障害年金といった機能も有しているので単純な生涯の損得で語れないということは言っておかないといけません。
社会保険料を削減しながら自分年金を作る
私も知らなかったのですが、標準報酬月額の上限は加入者の平均給与の2倍になるように決められているそうです。そしてここ数年2倍が62万円を超えている状況が続いているから今回上限上げに踏み切ったのだと記事にありました。このような制度の変更は今後もあり得ますよね。であれば選択制確定拠出年金制度を使って少しでも社会保険料の負担を減らしながら自分年金を作っていくことも選択肢として考えてみてはいかがでしょうか?